2021年10月31日、3日間にわたって開催された筑駒文化祭が閉幕しました。
コロナ禍が続く中で開催された今年の文化祭は、2年ぶりに在校生の保護者以外の観客が参加できるイベントとなりましたが、大きなトラブルなく終了に至りました。健康チェックやQRコード読み取りによる入退場管理という取り組みも実施されましたが、オペレーションにおいて大きな問題もなかったようです。
新型コロナウイルス感染防止のために、密にならないような観覧座席の配置、声がけのメンバーの限定、ステージから観客席の一定のスペースの設置などの工夫がされていました。このような取り組みは、アフターコロナ時代においても知見として生きるように思われます。
また今年の筑駒文化祭では、長年「中夜祭」という名称で開催されている2日目夜に開催されるステージイベントが、今年は「Night Stage」というブランド名称で統一され、中庭から体育館内に開催場所を移して実施されました。また演目もストーリー展開を軸とした演出から、パフォーマンス主体のものとしています。野心的な取り組みながらも、夜の闇と光を生かしたパフォーマンスにより、高い完成度を実現していました。
昨年はオンライン文化祭を主体とした年を挟んだことで、現場作業での経験の蓄積や、上位学年からのノウハウの継承、プロジェクト進行管理の精度向上の点で、難しい面がありました。実際、多くの団体で木工作業が直前まで終わらないなどの事態が起きていたようです。(写真はその中でも高いクオリティを見せたクラスの例)
一般の企業においても、リアル作業での部署をまたいだコラボレーションがチグハグになる事態が多く発生していると言われています。中高生にとっては当然未知の領域ですが、試行錯誤を繰り返しながら、最終的な成果に結びつけていたように感じました。
文化祭直前期の9月までは感染者数もかなり大きな数で推移していたため、部活動の運営も厳しい場面が多かったと思われます。しかしながら、例年通りの高いクオリティを実現した団体も多く、中にはCG研究会のように直前期に会員を増やし、多くの文化祭向け作品を作り出した新興の団体もありました。
木工同好会が作り出した巨大な「筑駒神社」は多くの人の度肝を抜く存在でした。木工作業に手間取る団体が多い中で、文化祭のシンボルを新たに作り出したことには驚きを禁じ得ません。
さらに、アンサンブル同好会、ピアノ同好会が演奏のパフォーマンスを見せてくれたことは、今後文化祭の楽しみの幅を広げていく上で、重要な意味を持つものと考えます。
高3生は外部の来場者を前に、懸命に努力を重ねていました。特にコロナ禍で制約の多かった食品・喫茶においても、予約制度や座席指定などの方式がしっかり組まれており、来場者からは、高い評価の声が漏れていました。
こうした高3生の姿を見て、色々と思うところのある下級生もいたのではないでしょうか。また来年の成果を楽しみにしたいです。
今年の筑駒文化祭に関わった在校生に皆様、教職員の皆様、保護者の皆様、本当にお疲れ様でした。