2022年6月17日、昭和女子大学人見記念講堂にて、筑波大学附属駒場中・高等学校 第70回音楽祭が開催されました。コロナ禍の中、2020年と2021年には残念ながら音楽祭が開催できなかったため、3年ぶりの開催となります。
高3生有終の美、圧巻のメドレー
高校3年生(71期)にとっては、最後となる音楽祭でした。クラス合唱でもさすが高3とも言うべき実力を発揮し、3クラスが入賞する結果となっています。
さらに恒例となる学年メドレー(特別参加団体:「71期高3」)では、「君のそばで会おう」「きみ歌えよ」「時の旅人」「青春譜」「初心のうた」など名曲揃い合唱が披露されました。メドレー最後は恒例の「校歌」で完結。まさに有終の美となりました。
本曲について、音楽祭に参加した後輩達からは、自分達も71期生と同じようにメドレーを必ず歌いたいとする声も上がっています。早くも曲選びに着手している方もいるようでした。
ちなみに、これまでの音楽祭では特別参加団体の一番最後を中高音楽部とするのが長年の慣例となっていましたが、今年の音楽祭では「71期高3」が大トリを務めています。
感染配慮の中での開催
依然として新型コロナウイルスへの対策を要する状況が続いています。そこで、中学合唱の部は課題曲が無く自由曲のみ1曲とし、高校合唱の部についても例年は自由曲2曲であるところを、自由曲1曲のみという変則的な運営になりました。
保護者については中高での完全入替制となり、入れ替え時に座席の消毒を行ったほか、座席も指定席とする対応が取られました。座席の消毒作業が挟む関係で、中高合唱の間には大きな休憩時間が設けられています。
その他にも入退場に時間差を設けるなど、感染予防に対する慎重な対応が取られていました。
感染対策の制約がある中でもなお、久々の開催の中で素晴らしい合唱が相次いで聴かれ、特に上位学年のパフォーマンスに圧倒されたという声が上がっていました。
審査員に49期森下唯さん登場
第70回音楽祭では審査員の先生も大きく変更されました。
音楽祭の顔とも言える小宮先生の勇退後初となる今回は、音楽科の町田健児先生のご尽力により新たな体制が組まれています。中でも注目すべきは本校OB(49期)でピアニストの森下唯さんが審査員として登場した点です。
森下さんは、本校卒業後に東京藝術大学に進み、アルカンの楽曲の研究・演奏でも知られるプロピアニストですが、1994年に開催された第42回音楽祭で、自身が指揮・伴奏を務めた中学1年B組が最優秀賞(単独受賞)を獲得したという伝説的な実績を持つ方でもあります。
森下さん以外の審査員の先生としては、東京藝術大学音楽学部声楽科卒で本校非常勤講師の小阪先生、同じく東京藝術大学音楽学部声楽科卒で声楽家の鷲尾先生が着任されています。
音楽祭終了後に鷲尾先生は、公式アカウント上で「審査員とは名ばかりで思いっきりエネルギーを頂きました。秀才でありながら音楽にも妥協なく真剣に打ち込む姿、かっこよかったです。心の奥深くに響く素晴らしい演奏をありがとうございました。」と述べておりました。
久々の開催の中で、生徒や保護者を大いに魅了した今回の音楽祭。高3生の中には、後輩達に自分らの背中を見せつけることで、この伝統をつないでいきたいとの声もありました。
まさにそうした思いが結実した素晴らしい音楽祭となったと言えそうです。
第70回音楽祭結果
中学合唱の部
最優秀賞 2-B HR 受賞曲「HEIWAの鐘」
優秀賞 3-C HR 受賞曲 「群青」
優良賞 2-A HR 受賞曲「君をのせて」
高校合唱の部
最優秀賞 3-4 HR 受賞曲「『終わりのない歌』より 君のそばで会おう」
優秀賞 3-3 HR 受賞曲「『終わりのない歌』より 月の夜」
優良賞 3-2 HR 受賞曲「『思い出すために』より 思い出すために」
大衆賞
中学合唱の部 3-C HR
高校合唱の部 3-2 HR